脳卒中とは、脳出血(脳内出血)、脳梗塞、脳血栓症、脳塞栓症、くも膜下出血が主にありますが、最近は脳卒中の中で、比較的多くを占めているのは脳梗塞です。
脳梗塞は脳の動脈がつまって血液が流れなくなり、酸素や栄養が行き届かなくなり、脳の組織(細胞)が死んでしまうことです。
以前は、高血圧に対して治療法が今ほど洗練されていないため、重度の高血圧患者が多かったのです。
しかも、食物も不足気味のため栄養不良で血管が弱く破れやすかったため、脳卒中といえば脳出血型が多かったのです。
しかし、現在は高血圧の治療法も進んで、栄養も豊富ですから脳出血は数が少なくなりました。
反面、栄養が豊富なために糖尿病や高脂血症などの人が増えました。
その結果、血管が詰まるタイプの脳梗塞が、脳卒中の中でも多く発症するようになりました。
脳梗塞は症状は脳血栓と同じで、脳以外の場所から血栓が脳内に運ばれてきて詰まり、脳卒中を発症します。
脳梗塞は、主に次の3種類に発症のしかたで分類されます。
・脳の血管の内壁にコレステロールのかたまりができます。
そのコレステロールに血小板が集まって動脈をふさぐ「アテローム血栓性梗塞」。
高血圧、高脂血症、糖尿病の患者に起こりやすい症状です。
・心臓にできた血栓が、大動脈を流れて脳内に入り込み脳の血管をふさぐ「心原性脳塞栓症」。
脳梗塞全体の15~20%を占めており、突発性に症状が出現し、重篤なことが多い傾向にあるタイプです。
・高血圧の人に起こる症状で、脳の細い血管に動脈硬化が起こり、血流が妨げられてしまうのが「ラクナ梗塞」。
これは、手足のしびれや、めまいなど症状が軽く、機能や意識の障害には至りません。
ふつう意識障害はみられません。本邦では脳梗塞全体の約30-35%を占め、欧米に比べると頻度が高いタイプです。
こうした脳梗塞は、年間に発生する脳卒中死亡の約60%以上も占めると言われています。